発表時間:2023-05-05 10:30 出所:人民網日本語版
世界初の5Gキャリア間ローミングとは何か?その使い方は?
中国移動(チャイナモバイル)の登録手続きをしたSIMカードで、中国電信(チャイナテレコム)や中国聯通(チャイナユニコム)の電波を利用することができるだろうか。一見、現実離れした考えのようだが、このたび本当に実現する運びとなった。工業・情報化部(省)の情報によると、今月17日には、中国電信、中国移動、中国聯通、中国広電(中国広播電視網絡集団)が新疆維吾爾(ウイグル)自治区で世界初の異なるキャリア間の5Gローミングの商用化テストをスタートすることを共同で発表した。
5Gキャリア間ローミングとは何か?
同部の説明によると、この5Gキャリア間ローミングとは、自分の加入する通信キャリアの5Gネットワークがカバーしていない状況にある時、ユーザーは他のキャリアの5Gネットワークに接続して、5Gサービスを利用し続けることができるというものだ。
つまり、ユーザーがもし中国移動のSIMカードを利用している場合、中国移動の電波が届かない場所に行った場合は、他のキャリアの電波にシームレスで切り替えることができる。その反対も同じことで、上記のキャリア4社のうち少なくとも1社のネットワークの電波が使えるということになる。
中国電信によると、キャリア4社及び業界の川上から川下に至る産業チェーンの協力パートナーは、参考になる技術的経験がない、準拠すべき成功事例がないという状況の中で、一連の技術的難問を解決し、5Gキャリア間ローミング端末ネットワーク選択プランを革新的に打ち出し、関連特許4件を形成し、設備・端末業界基準4件を共同で制定し、キャリア間ローミングシーンでの国際ローミングニーズの基準を打ち出し、3GPPにおけるプロジェクト立ち上げとGSMAアソシエーション「5Gネットワーク共同建設共有ガイド」への組み入れに成功した。
使い方は?費用は?
電気通信業界の付亮アナリストは、「このサービスは主に一部の遠隔エリア、または独自ネットワークエリアのユーザーを対象にしているが、商用化テストの範囲が拡大される可能性はある」と述べた。
このサービスはどのように利用するのだろうか。付氏は、「消費者がこのサービスを使っても滑らかにつながって違和感がまったくなく、ほとんど何も感じないだろう。端末が自動的に切り替えを行って、別のネットワークを使用する。5Gキャリア間ローミングが発生した時、端末には2つのキャリアのマークが出ることになる」と説明した。
また付氏は具体的な費用について、「消費者はどうやって計算するか考える必要はない。5Gキャリア間ローミングが発生しても、消費者の加入するパック内の資源を優先的に使用し、その後にキャリア間で精算することになる」と説明した。